松浦亜弥コンサートツアー2006春〜OTONA no NAMIDA〜

 昨年はCM女王として大活躍し、今年もテレビ番組、CMはもちろん、主演映画「スケバン刑事」の公開も決定し、順風万藩な彼女。世間的にはアイドル・あややとしてのイメージが未だに強いが、2年前からは歌手・松浦としてのイメージの定着に力をいれており、ポップな曲は避け、比較的ゆったりした曲のリリースを続けている。

 そんな松浦の単独ツアーが1年ぶりに行われた。そして、6月25日の今日、千秋楽を迎えた。6月25日。それは彼女の20歳の誕生日でもある。そのコンサートに今し方行ってきたのでその感想を以下に書く。


 (実はというか、過去の書き込みを見れば判るのだが、初日も行っており、本当は初日の後にレポを挙げようと思っていたのだが、忙しいという言い訳により放って置いたため、いつのまにか千秋楽を迎えてしまったわけである。もしも、感想を読んで『行きたっかた〜。』とか『知ってれば言ったのに!』って人がいたなら本当に申し訳ない。その内、(生の空間にいるのとはさすがに違うのだが)ライブDVDが発売するし、秋のツアーも決定しているので、そちらに足を運んで頂きたい。)


 あややがアイドルとしてのイメージが強いのは言うまでも無く、過去のツアーについてはピンク色全開な、ポップアイドルあややとしてのツアーであったと言える。しかし、今回のツアーは5年間培ってきた松浦の集大成とも言えるツアーであり、ライブの盛り上げ方、観客とのやり取り、何よりも唄。すべてに余裕が見られた素晴らしいコンサートであった。今回のツアーでは特別にピアノとストリングスという生の伴奏を得て、アイドルとしてのあややと歌手としての松浦亜弥の二つの姿を持ちながら、渾然と調和した素晴らしいコンサートに仕上がっていたと思う。

 ツアーのサブタイトル〜OTONA no NAMIDA〜、誕生日を迎え20歳になった今日、皆への感謝の言葉を目を潤ませながら語り、素晴らしいツアーの幕を締めくくった。
 


 千秋楽。誰もがその言葉に若干の期待と寂しさを持って臨む。

 開演5分前、通常は会場の係り員が行うはずの「場内での諸注意事項」について、あやや本人からのアナウンスが流れる。『椅子に上がる、物を投げるなどの行為は禁止されています。』、『もし発見されば場合は私は兵庫に、カントリー娘。は北海道と静岡に帰ります』なんてアナウンスにファンは両方とも『え〜。』と答え、『だから、注意を聞いてくださいねw』なんて、諭される。期待がワクワク膨らむ会場のボルテージは一段と上がり、いつの間にか会場はあややコールが広がる。


 一曲目のイントロが始まる。(大抵の)ファン一は流れを知っていることもあり、手拍子を始める。ステージの幕が揚がる。金色と黒のドレスに身を包んだ、あややが登場する。一曲目は『I LOVE YOUの続き』。

  • I LOVE YOUの続き

 アルバムの曲でありながら、振りがしっかりしていて、曲的にはもちろん楽しく。そして盛り上がる。続いての曲も激しい振りとしっかりした唄でファンを沸かせるのには時間はかからない。出だしはポップアイドル・あややとしてより成長した姿を存分に見せ付けられる。しかし曲を聴いてみればわかるとおりアイドル・アイドルしてる曲ではないとあえて言っておく。

  • 奇跡の香りダンス。
  • SHINE MORE

从‘ 。‘) < こんばんわ。松浦亜弥です。最終日!ツアーラストです!!!そして、今日で20歳になりました!
 20歳と言っても数字ばかりが進んで行ってしまってますが、中身はねそんなに変わってないんです。
 昨日も、ここでねやったんだけど、10代最後と思って思いっきりやりました。それで、今日は腕とか足とかの筋が痛かったりするんだけど、次の日に痛くなるのってまだまだ若いってことだよね。
 一階席のみんな元気?二階席のみんなも元気ですか?みんなまだまだ盛り上がれるよね?

 オメデトウという歓声に笑顔で応える松浦。ここからはカントリー娘。の3人も登場し、アイドルとして突っ走ってきた、あややのアイドルポップをメドレーで唄う。

 『GOOD BYE 夏男』を中心に『ピーチ』と明るく叫んだり、『スラーッシュ!』と元気に振舞うメドレーで会場はさらに盛り上がり、続いて、去年のスペシャルユニットとして発売したこの曲。

好きすぎて バカみたい

好きすぎて バカみたい

 この後、いったん松浦は舞台から下り、ゲストのカントリー娘。によるパフォーマンスとなる。

 2曲歌ったところで、カントリー娘。カントリー娘は舞台を下り、松浦が帰ってくる。背中に大きなスリットの入ったブルーのロングドレスで登場した松浦はとてもかっこいい。

从‘ 。‘) < え〜、今日誕生日ということで、昨日もいろんな人がステージを見に来てくれていて、え〜っと、日清さんはUFOを差し入れてくれました。グリコさんは〜お菓子の詰め合わせを持ってきてくれました。後、午後ティーさん、えっとKIRINさんはいつでも紅茶が飲めるように、専用のコップ、グラスを持ってきてくれました。皆さんにはとても感謝しています。
 あと、先日、モーニング娘。の美貴ちゃん(藤本美貴)とGAMというユニットを組むことが決まりまして、9月に『Thanks!』という曲でデビューします。美貴ちゃんとはほんとに仲良しで、毎年誕生日プレゼントもあげたり貰ったりしているんですけど、いつもは1、2日遅れて貰ったりするのに、今年は早かったんですよ。この前、GAMのインタビューの仕事があったんですけど、その日は別入りで美貴ちゃんが先に入っていたのね。だけど終わってから待っていてくれて白の腕時計を貰いました。美貴ちゃんはペアにすることが多くて、美貴ちゃんに『美貴ちゃんは黒?』って聞いてみたら、『お揃で買っちゃった〜』だってwそれでなんか早く渡したくて3日前にくれたんです。

Thanks!

Thanks!

从‘ 。‘) < 此処からはちょっと趣向を変えて生の演奏で聞いて欲しいと思います。最近は生の演奏で唄う機会が多くて、自分のツアーで、みんなに聞かせたいな〜と思いまして、あっちこちで、も〜しつこいぐらいねあちこちで、頼みまして、実現することができました。

 私も座って唄うので、皆さんも座ってお聞きください。

「砂を噛むように・・・NAMIDA」~STUDIO LIVE~ [DVD]

「砂を噛むように・・・NAMIDA」~STUDIO LIVE~ [DVD]

 ステージの舞台が回転し後ろからピアノが登場する。ピアノの横に座って、初めの曲は『ね〜え?』

  • ね〜え?

 この曲は『桃色』や『めっちゃ』にも劣らずのアイドルソングだが、ピアノを伴奏にして唄うこの曲は、まったく違って聞こえる。これがあのブリブリした曲と同じだとはとても思えない。なにより上手いしね。これほど曲が変わるってことに感動することは無いと思う。

  • LOVE涙色

 続いての曲は、テレビなどでは生バンドとのセッションということでは定番のこの曲。アカペラで始まり松浦の歌声に十分酔いしれたところでピアノの音が加わる。5年前に3rdシングルとして発売し、今までずっと唄い続けてきた楽曲。松浦の成長が最も感じられる一曲である。

 このあと、ストリングス(バイオリン×2、ビオラ、チェロ)が加わり、いっそう雰囲気を盛り上げる。

 ステージが暗転するのと同時に松浦は舞台を下り、カントリー娘。がやってくる。
 松浦の唄を横で聞いていて、『渡良瀬橋には今まで聞いた中でもすごくて鳥肌ものだった、なんか大人っぽくて』と感想を述べ、そして、サブタイトルから子供の頃の夢について話す。

 そうしているうちに松浦がアイドルした向日葵の付いたオレンジ色の衣装に着替えて登場。話の流れから子供の頃の夢の話に。

从‘ 。‘) < 私はね〜、もしこの職業についていなかったら、デザイナーになっていたと思うよ。美術の成績が一番良かったから。今回のツアーのグッズTシャツも私がデザインしましたしね。昨日と今日限定のTシャツも実は私がデザインして、何処にも着て行けないかもしれないけど、も〜やっちゃえ〜って、ピンクのシャツに背中に20歳wって感じででかでかと入れてしまいました。前にもAYAってw

 でも、今私達はこうやって、歌う仕事についていて、歌うことがとても好きだし、とても幸せだなって思います。

 ここからは、ライブを締めくくるのにふさわしく再び元気なノリで唄い始める。

  • ドッキドキ!LOVEメール
  • ナビが壊れた王子様
  • 絶対解ける問題 X=ハート

 ステージはいったん暗転し、白のドレスに変わったあややが姿を見せる。『ちょっといい?』と言って、靴を脱いで裸足になって、

从‘ 。‘) < 私はレコーディングではね、靴を脱いで唄っています。その方が大地から力をもらっている感じがして、しっかり唄える気がするんです。それで、みんなの前でも靴を脱いで歌ってみようかな、と思います。

 次が最後の曲ということで、終わるのが早いというファンの声援に、『足をつけて、みんなの心に届くようにしっかりと唄うから、みんな受け取ってね。』と、

 ちょっと切ない、等身大のうた。前をしっかり見据えた、あややに、唄い終わったあと大きな拍手で幕を閉じた。
 
 

 ステージを下りたあややに戻ってきて欲しいと、「あやや〜」と、アンコールがこだまする。ファンの手には白のペンライトが握られ、会場全体が真っ白に染まる。

 会場に再び明かりが点灯し、松浦が登場する。

 ファン一同、白いペンライトを振りながらHappy Birthdayを熱唱。 

从‘ 。‘) < ありがとうございます。今回のツアーは今までの中でもとっても充実した素晴らしいツアーだったと思います。そして、今日、ここで誕生日を迎えられて、すごく幸せだと思います。

 ここで、みんなに感謝の言葉を言いたいと思います。まずは、私を生んでくれた、パパとママにありがとう。そして、何も言ってないのに、何かあると「あやちゃんどうしたの?」って、電話で聞いてくる妹にもありがとう。そして、5年前から私をずっときれいにしてくれる、メイクの姉御もありがとう。

 毎回、たのしい振り付けをしてくれるよしこ先生、どうもありがとう。え〜と、今回のステージはとても大きいんです。そんなステージを朝早くから、組み立ててくれる、スタッフのみんなどうもありがとう。今回のツアーを一緒にまわって、顔を合わせるだけで面白いカントリーのみんなにもどうもありがとう。

 そして、春に今日はライブ300回目だよ。とか、いろいろ言ってくれたり、いままで、ずっ〜と応援してきてくれた、みんな、どうもありがとう。
 
 ちょっとタイミングを外しちゃいましたが、カントリーのみんなにも登場してもらいましょう。

 涙ぐみながら、みんなにありがとうを言う松浦。そして、舞台が回転し、Happy Birthdayのメロディーと大きなケーキを携えてカントリー娘。が登場する。

 会場一体で熱唱。そして、ロウソクの火を松浦が吹き消す。『HappyBirthdayを先に歌われちゃってどうしようかと思ったよ』とカントリーの里田。

 松浦は何故か、ロウソクをどかし。えっ?えっ?と思っていると、

 「ドカッ」っとケーキにダイブ。

 『アンコールだしねw、姉御ゴメーン』とあやや。そして、ストリングスも登場し、最後に熱唱。素晴らしいコンサートの幕が本当に終わりました。
 

  • 笑顔に涙〜THANK YOU!DEAR MY FRIENDS〜
  • トロピカ〜ル恋して〜る

 
 それにしても、ツアーのできも然る事ながら、あややはいい年の取り方をしてるな〜と、しみじみ感心しました。

 
 

  1. I LOVE YOUの続き
  2. 奇跡の香りダンス。
  3. SHINE MORE

 メドレー

  1. GOOD BYE 夏男
  2. The 美学
  3. 桃色片想い
  4. From That Sky〜替え玉は硬メンで〜
  5. Yeah!めっちゃホリディ
  6. I know

  7. 好きすぎて バカみたい
  8. 色っぽい女〜SEXY BABY〜
  9. 浮気なハニーパイ
  10. ね〜え?
  11. LOVE涙色
  12. 初めて唇を重ねた夜
  13. ずっと 好きでいいですか
  14. 渡良瀬橋
  15. 気がつけば あなた
  16. ドッキドキ!LOVEメール
  17. ナビが壊れた王子様
  18. 絶対解ける問題 X=ハート
  19. 砂を噛むように…NAMIDA
    〜アンコール〜
  20. 笑顔に涙〜THANK YOU!DEAR MY FRIENDS〜
  21. トロピカ〜ル恋して〜る